2ntブログ
情報の真偽は自己責任☆
2007年05月17日 (木)
 意味があるかなんて、考えるのはめんどうなので考えたい人にお任せ。
 では、今回も箇条書きの如くに書きなぐる。


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【文章は、絵や音楽に比べ、年齢制限を受けにくい。
 しかし、だからといって、その毒性が低いわけではない】


雑踏の中で、ケータイを弄くっていた。

「おいおい、ドタキャンかよ。やる気ねぇな。つうか、≪人としてどうよ≫、それ?
 少しは、こっちの迷惑考えろよな。あー、考える頭ねぇからバカなんだよな」

パタンと閉じて、ため息1つで、周りを見れば、人、人、人。
何が楽しくて、何がツマンネーのか。人ばっか。
制服着てる、同年代、同性、異性が歩く、溜る、笑う、むくれる、また歩く。
今は、放課後。駅前だ。待ち合わせ場所に結構使われるハチ公的存在。
『釣り人』
いつの時代で、何やった人だったか忘れたけど、近くの石版(?)を見れば書いてある。
といっても、めんどくさくてそんなの見る気もしねぇけど。
かなりの骨董だったと思ってた石像は、今やハイカラにライトアップされて目立つ目立つ。
税金ってホント無駄に使われてるよな。いや、待ち合わせ場所の目印的には大成功だから無駄じゃねぇか。
まぁ、そんなんはどうだってイイとして、そんなことよりどう時間を潰すかが重要だ。
家帰ってもヒマだし、ゲーセン行っても、フルボッコにされるだけだし、音ゲーをソロでするほど上手くはねぇ。
ぼんやり、ただぼんやり。行き交う人をウォッチング。
『釣り人』は、横断歩道のある信号の近くだから、人通りが多いので、見ていてそれなりに楽しいっちゃ楽しい。
横断歩道を渡った先には、服屋と雑貨屋を一緒にしたような、オシャレげなデパートもどきが建っている。

「あの店の周りって、やったらレベルの高ぇコ多いよなー」

≪膝下なんて生活指導の時だけ≫的に、スカートの短い女のコが2、3人の群れで店へと入っては、出てきたり。
ルーズソックスなんて時代もあったらしいけど、やっぱ黒のニーソックスがいいよな。もちろん白も捨てガタイ。
だけど、制服には黒がガチ。

「おっ、あのコ可愛くね?」

流れるような黒髪に、踏み出す一歩と腰のしなりが、ぐっと来る。
そんなコが、何を思ったか。こっちを振り返る。そうすると途端に興醒め見返り鼻人。
見なかったことにしよう。

「おっ、今度のコはマジ可愛くね?」

めっちゃ可愛いコ。今度は正面から見てばっちり可愛い。ついでにスタイルも出るとこ、引っ込むとこが絶妙だ。
こりゃ、100人いたら98人は、美人か可愛いって言うな。絶対言うに決まってる。まぁ、残りの2人は趣味の人ってことでおいといて。
でも、そんなコに限ってな。あぁ、やっぱり。

「けっ、ひも付きかよ。しかも――」

カワイイコに限って、カレシの野郎って……。遊ばれてることに気づけよお前。鏡見たことあるのかお前。
ほら、通り過ぎたコ達が、≪マジありえなくない?≫なんて指差して笑ってるじゃねぇかよ。
お前ら、気づけよ。アレだけあからさまにやられてんだぜ? いや、まさか気づいてるのか。気づいてるんだな。そうなんだな?
お前らそう言う風に見られるのが趣味な人たちだったのか。あぁ、なるほど、ごめん。お腹いっぱい。

「あー、ますますヒマだ。ヒマ過ぎる。ドタキャンの暇つぶしが女のコの物色なんてツマンネー。
 つっても、アイツが来ても、やってることは変わんねぇか。変わんねぇわな。どうせナンパめいたことに変わんねぇ」

マジカノジョ欲しい。
お世辞抜きに、見返り鼻人は勘弁だけど。ごくごく普通のカノジョが欲しい。
いたいけで、趣味があって、話があって、カワイイ、もしくは美人なカノジョが欲しい。
そりゃ、スタイルよくって、やさしくて、声がキレイで、料理が上手くて、笑顔が眩しい、カノジョだったらなおさら欲しい。
特に≪エロい≫なら文句なし!
はぁ……、だけど、まぁ、高望みだろうな。無いものねだりだろうな。そんなコはそうはいない。もし、いたとして、きっと誰かのカノジョをやってるもんだ。
そんなカワイイコがいたら、誰がほっておくか? いや、おきはしない。この前習った古文か漢文かの反語の如くにありえねぇ。
だから、まぁ、だからそう。だからな。普通に。ごく普通に、平凡でイイから、普通にカノジョが欲しいよ。平均よりちょい上ぐらいのカノジョが欲しい。
そう思うのがオレらの年代で、年頃だろ? そう思うことが健全で普通で、当たり前だ。
見れば、そんなオレの考えと同じか、やや微妙に上か下かの五十歩百歩で虎視眈々、女のコを狙う飢えた野狼ばっかに気づいた。
マジで情けない。≪人としてどうよ?≫ って思うけど、大衆に流されたくないし、オンリーワンでありたいけど。

「やっぱ男は女が気になるもんだ。これはガチ」

そうタメ息、吐きつつ、肩を落したオレがいる。
いや、なんか気のせいか。周りの野狼も同じようにがっかりしてないか?

「………………」

あー、ヤダヤダ。こんなとこにいたら、気がめいる。鬱になる。鬱になる。流行っぽく言っちゃえば、ぷち鬱るよ? うわっ、凹む、凹む。
鬱って伝染るんだよなー。いや、マジ勘弁。さっさと帰ろう。帰って何するかは特に考えてないけど、まぁ、なるようになるさ、きっと。
この前、ダチに借りた映画でも見ればイイし、この前、借りた流行の曲を聴いてればイイ。まぁ、最悪勉強すれば時間も潰れるさ。
さて、帰ろう。

「――――――ッ」

うんざりして帰ろうとしたオレは出会った。
思わず、そこで立ち止まった。柄にも無く、何も考えることも無く。
立ち止まって、退屈なことすらも忘れた。

≪いたいけで、趣味があって、話があって、カワイイ、もしくは美人なカノジョが欲しい。
  そりゃ、スタイルよくって、やさしくて、声がキレイで、料理が上手くて、笑顔が眩しい、カノジョだったらなおさら欲しい≫

その理想に、全くそのまま全てが全部当てはまるコに、オレは声をかけた。

で、≪あい/が/ハジマル≫。



≪以上のように、シリ/めつれつ≫
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